春の訪れを告げる「桜」。日本を代表する桜「ソメイヨシノ」が特に有名ですが、ほかにも様々な品種の桜が春の日本列島を彩ります。
そのなかでも今回は「しだれ桜」に注目!しだれ桜とは、枝が地面に向かって垂れている桜のことで、ピンク・赤・白などに美しく色付きます。頭上から沢山の桜の花が降ってくるかのような、特別な景色を楽しむことができるのが魅力ポイントです。
この記事では、日本各地の『しだれ桜の名所』をピックアップしてご紹介していきます!春休みや週末には、家族・パートナー・友達などと一緒に「しだれ桜」のお花見に出かけてみませんか?ぜひチェックしてみてくださいね。
新函館北斗駅からもほど近い場所に位置する「法亀寺(ほうきじ)」。境内には北海道最大級のしだれ桜があり、見頃を迎える春には、“しだれ桜の名所”として多くの人が訪れます。
木の樹齢は約300年にもなると言われており、高さ12mの立派な姿が見物です。満開を迎えた期間中には夜間のライトアップも実施されていて、日中とは一味違う幻想的な光景を目にすることができます!
秋田県の桜スポットといえば、角館の武家屋敷通りが有名。佐竹北家二代目・佐竹義明の正室が、京都から嫁入り道具として持ち込んだ“3本の苗木”が始まりだと伝えられています。
武家屋敷通りの黒板塀沿いでは約450本のしだれ桜が連なり、ピンク色の可愛らしい花を見て楽しむことができます!まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような歴史感じる雰囲気は、みちのくの小京都ならでは。例年4月下旬から5月初旬には桜まつりも開催されており、日没以降のライトアップも見どころの一つです!
また、周辺にはソメイヨシノの並木道が広がる桧木内川堤もあるので、武家屋敷通りと合わせて訪れてみるのもオススメです。
喜多方駅~熱塩駅を結んでいた旧日中線跡の一部を遊歩道として整備し、約3kmにわたって約1,000本のしだれ桜が連なります。一直線に続く桜並木は、まるで“桜のトンネル”を歩いているかのよう。写真撮影にもオススメのスポットです。遊歩道の途中には、かつて日中線で走っていたSLも展示されており、桜と列車のコラボレーションを楽しむことができますよ。
また、開花時期に合わせて「喜多方さくらまつり」も例年実施されていて、ライトアップなどのイベントで盛り上がりを見せてくれます。
樹齢1,000年以上とされるベニシダレザクラ。岐阜県の根尾谷淡墨ザクラ、山梨県の山高神代桜と並んで、“日本三大桜”の一つでもあります。
四方に伸びた枝には薄紅色の小さな花が無数に咲き誇り、まるで水が流れ落ちる滝のように見えることから「滝桜」の名が付いたと言われています。1922年(大正11年)には、桜の木として初めて国の天然記念物にも指定されており、歴史感じるしだれ桜の名所となっています。
徳川綱吉の側用人・柳沢吉保が築庭した、回遊式築山泉水の大名庭園。小石川後楽園と並んで江戸の二大庭園でもありました。
国の特別名勝にも指定されている園内では、高さ約15m・幅約20mにもなる圧巻のしだれ桜が、流れ落ちる滝のように美しく咲き誇ります。
茨城県のほぼ中央、石岡市に位置する常陸風土記の丘。遺跡に関する展示や日本一の獅子頭などで知られています。
県内有数の桜名所としても高い人気を誇っており、春になると約500本の桜が見頃を迎えます。ソメイヨシノ~シダレザクラ~ボタンザクラと順番に見頃を迎えるため、約一か月の長い期間たっぷりと桜を楽しめるのもオススメポイントの一つ。なかでも、4月中旬からシダレザクラが満開となり、頭上にピンク色の美しい世界が広がる“桜のトンネル”を散策できます!
日本海に面した石川県かほく市に位置しており、しだれ桜の木の高さは13mにもなります。喜多家15代目・善兵衛が兼六園(金沢市)から持ち帰った種子を植えたもので、樹齢は120年超え!4月上旬から中旬にかけて見頃を迎え、しだれ桜ならではの優雅な姿を眺めることができます。近くでは団子屋の出店も例年あるので、お花見気分を満喫できること間違いなしです。
鎌倉時代の1281年、日蓮聖人によって開かれた日蓮宗の総本山。境内には樹齢400年とも言われる立派なしだれ桜が2本あり、参拝者に春の訪れを感じさせてくれます。祖師堂の前と客殿の前にしだれ桜の木があり、境内の建物を背景に大きく垂れ下がった花を観賞できますよ。
桜はもちろんですが、134年ぶりによみがえった五重塔など、境内をゆったりと散策してみるのもオススメ。三問から本堂へ続く287段の石段「菩提梯」を上りきった際には、達成感を感じること間違いなし!脇道もありますが、歩きやすい靴で行くのが安心です。
京都市東山区の円山公園は1886年に開園した市最古の公園で、八坂神社のすぐ東に位置しています。この公園のシンボルともいえるのが通称“祇園の夜桜”とも呼ばれる「祇園しだれ桜」です。正式な名称は“一重白彼岸枝垂桜”といい、現在は2代目の姿を目にすることができます。観桜期には桜のライトアップも実施予定で、幻想的な夜桜の姿は思わず見入ってしまうほど!
豊臣秀吉の正室・ねね(北政所)が秀吉の菩提を弔うため、1606年に創建。重要文化財の開山堂や、ねねが秀吉のことを偲びながら月を眺めたという観月台など、見どころたっぷりの寺院です。なかでも、方丈前庭・波心庭のしだれ桜が特に有名!庭園の白い砂と、桃色に開花した花のコントラストがなんとも印象的です。開花時期にはライトアップも実施され、夜の庭園に浮かび上がる桜の姿を満喫できます。
創建から1,200年を超える東寺は唯一残る平安京の遺構で、真言宗の総本山。正式名称を教王護国寺と言い、「古都京都の文化財」として世界文化遺産にも登録されています。春の東寺では約200本の桜が境内で見頃を迎え、なかでも「不二桜」と名付けられた八重紅枝垂れ桜が見どころ!岩手県の盛岡で育てられたもので、高さ約13m、枝張りは約10mにもなります。木造建造物として高さ日本一を誇る五重塔と一緒になった光景は、まさに圧巻です!
夜間特別拝観も3月中旬から実施予定。不二桜はもちろん、金堂や講堂、五重塔がライトアップされ、夜ならではの幻想的な景色が広がります。JR京都駅からも近いので、観桜期の京都観光で是非立ち寄ってみていかがでしょうか。
奈良県の宇陀市に位置しており、戦国武将・後藤又兵衛の屋敷跡にあることから「又兵衛桜(またべえざくら)」の名で親しまれています。樹齢300年とも言われているしだれ桜が力強く立っており、高さは約13mにもなります。背景には梅の花も咲き、桜と梅のコラボレーションを楽しむことができます。
徳島県のゆうかの里では、しだれ桜約500本、レンギョウ約1,500本が丘一面を埋め尽くします。緑などの自然溢れるなかで、桜の桃色と、レンギョウの黄色のコントラストがとても美しく、思わず写真に収めたくなります。
まるで桃色の滝のようなしだれ桜は、他の桜とは一味違った魅力を楽しむことができます!今年の春は、ぜひ家族や友人と、しだれ桜を目的にした春の旅に出かけてみてはいかがでしょうか?
※2023年2月7日時点での情報です。お出かけの際には、最新情報などをご確認ください。
タビックスナビ編集部