神社仏閣や歴史的建造物など、古き良き日本を感じるスポットが多数ある京都。日本を代表する観光都市の一つで、一年を通して国内外問わず多くの観光客で賑わいます。
本記事では夏の京都にスポットを当てて、おすすめの観光地を14ヶ所ご紹介します。夏の新緑を感じるエリア、夏限定のお祭りなど、夏の京都の魅力を感じる旅に出かけましょう。
記事の冒頭では、旅行の計画に役に立つ気温や服装などについても解説します。
目次
■ 夏の京都の気候
└気温
└服装
■ 夏の京都のおすすめ観光スポット【14選】
└1. 貴船神社
└2. 貴船の川床
└3. 北野天満宮
└4. 高台寺 夏の夜間特別拝観
└5. 正寿院 風鈴まつり
└6. 瑠璃光院 夏の特別拝観
└7. くろ谷 金戒光明寺
└8. 祇園祭
└9. 天龍寺
└10. 西芳寺
└11. 鴨川納涼床
└12. 保津川下り
└13. 京都水族館
└14. 竹林の小径
■ まとめ
はじめに、夏の京都旅行の際に知っておくと役に立つ、平均気温やおすすめの服装について解説します。
上記の表は、気象庁から発表されている2021年〜2023年の3年間における、6月〜8月までの京都府の平均・最高・最低気温を表したものです。6月の平均気温は23℃前後と過ごしやすく、日によっては25℃を超え、夏の日差しを感じることができます。7月・8月になると日中は30℃を超える日も多く、まさに夏本番。夜になっても25℃を超える蒸し暑い日が続きます。
6月は日中と朝晩で寒暖差があるため、温度調整のできるジャケットや長袖のパーカー等があると過ごしやすいです。7月・8月はTシャツや短パン、ノースリーブなど、薄手の格好がおすすめです。また、6月〜8月にかけては日差しが強く、紫外線対策でサングラスや帽子、日焼け止めなどを忘れないようにしてください。
全国に2,000社以上ある水神の総本宮として、水の神様を祀っている「貴船神社」。祀られている高龗神は古事記や日本書紀にも登場し、火の神を鎮めるために誕生したなどと記されています。約1300年前以上昔に創建され、縁結び・諸願成就・運気隆昌にご利益があるパワースポットとしても知られています。
夏の観光の見どころは、毎年7月上旬から8月中旬まで開催される「七夕笹飾りライトアップ」です。願い事が書かれた短冊を結んだ柳の木が境内の中に何本も並べられ、夜になるとライトアップが行われます。真っ暗な境内の中でライトに照らされた短冊の景色が美しく、デートスポットとしてもおすすめです。
夏の暑い京都で少しでも涼を感じ取ることができるよう、川沿いにあるお店が店舗の外に作った席を「川床」といいます。その歴史は古く、400年前の江戸時代が起源と言われています。
貴船で川床が作られたのは、大正時代。手を伸ばせば水に届きそうなくらい、川との距離感が近いのが特徴の一つです。
貴船町には川床のお店がいくつかあり、その中の一つ「貴船荘」では、鮎の塩焼きなどを楽しめる会席料理が人気です。ワインや日本酒など、料理に合うお酒も多数用意しています。高級感のある落ち着いた雰囲気のお店のため、観光だけでなく、接待や結婚の際の両家顔わせなど大事なシーンでもおすすめできるお店です。
菅原道真公を祀り、「天神さん」の愛称で親しまれてきた「北野天満宮」。全国に約1万2000社ある天満宮・天神社の総本社としても知られています。
一の鳥居をくぐり境内に入ると、楼門や神楽殿など様々な建造物を見ることができます。中央にある御本殿は国宝にも指定され、重厚な佇まいが訪れた人を魅了します。
毎年8月上旬には、農作物の生育、万民の無病息災を祈願する、御手洗祭と七夕祭「棚機祭」を開催。境内に並べられた短冊、夜間のライトアップなどが見どころのポイントです。
豊臣秀吉の菩提を弔うために正室の北政所(ねね)が建てた寺院で、京都市東山区に位置している「高台寺」。自然豊かな境内の中には、竹林や日本の和の心を感じる枯山水庭園などがあり、日本人だけでなく海外の観光客からも人気を集めています。
重要文化財の「霊屋」は、見どころポイントの一つ。高台寺蒔絵と呼ばれる漆と金粉を使った特殊な方法で装飾をされた、厨子や須弥壇などの仏具を見ることができます。
夏の参拝であれば、毎年8月上旬から中旬まで開催される「夏の夜間特別拝観」に足を運んでみてください。夏の日差しを浴びて青々と育った木々にライトが当てられ、夏の暑さをも忘れる美しい景色を堪能できます。
創建は約800年前、二度の火災に見舞われながらも現在まで歴史をつなぎ、50年に一度だけ開扉される十一面観世音をご本尊としているのが「正寿院」です。
緑茶発祥の地と言われている宇治田原にあり、客殿には160枚の天井画が描かれています。きらびやかな雰囲気はありませんが、歴史を感じさせる佇まいが京都らしく、和服を着て訪れるのもおすすめです。
夏に開催される「風鈴まつり」も見どころのポイント。約2000個の風鈴が境内に並べられ、風が吹くと涼し気な音色が奏でられます。見るだけでなく、風鈴絵付け体験も実施しているので、合わせて参加をしてみてください。
京都を代表する観光スポットとして有名な浄土真宗の寺院「瑠璃光院」では、春夏秋冬で様々な景色を楽しむことができます。
通常非公開ですが、夏の特別拝観では数寄屋造りの建物や庭の公開が行われ、建物の中を順路に散策することができます。特に人気なのが、ガイドブックなどにも必ず掲載される「書院2階の大広間」です。黒く塗られた机が窓際に置かれ、外の景色が反射することで美しい景色を作り出しています。秋の紅葉の時期では特に有名なスポットですが、夏の季節の青もみじが生い茂る様子も非常に美しい光景です。
本尊は阿弥陀如来、法然上人が開いた浄土宗最初の寺院が「金戒光明寺」です。境内の中心にある昭和19年に再建された御影堂には、宗祖法然上人75歳の御影(座像)が奉安されています。
浄土宗発祥の地であることから、学業成就や交通安全、良縁成就、安産などにご利益があるとも言われ、多くの参拝者が毎年足を運んでいます。
境内の中にある手水舎では、季節の花をあしらった「花手水」も見ることができます。夏らしいヒマワリなどが浮かべられることもあり、SNS映えする写真が撮れると若者からも人気を集めています。季節によって浮かべられるお花も変わるため、何度も足を運びたくなるスポットです。
毎年7月の約1ヶ月間にわたって開催され、日本三大祭りの一つとされている八坂神社の祭礼「祇園祭」。
3基の神輿が京都市内を練り歩く様子は、夏の京都の風物詩。法被やハチマキに身を包んだ男たちが、お神輿を引く様子は迫力満点です。
お祭りの開催期間中は、はも道中・綾傘鉾稚児社参・神用水清祓式など、様々な神事や行事を街の至る所で見かけることができます。普段はなかなか見ることのできない日本の歴史や文化に触れる事ができるので、お祭りに合わせて旅行の計画を立ててみてください。
嵐山にある「天龍寺」は、『古都京都の文化財』として世界遺産に認定されています。足利尊氏が開基を行い、後醍醐天皇の菩提を弔うため1339年に創建されたのが歴史の始まりです。創建後は度重なる戦乱などにより火災や消失に見舞われ、1935年頃に現在の姿になったと言われています。
広い境内の中には、釈迦三尊像を安置する「法堂」、重要文化財に指定されている釈迦如来坐像が置かれた「方丈」、約700年前に設計され日本初の史跡・特別名勝に指定された「曹源池庭園」など、見どころが多数あります。
また、中門を入った前庭の左手にある放生池は、蓮の名所としても有名。毎年7月中旬から見頃を迎え、美しい様子を見ることができます。蓮の花は早朝から咲き始め、昼頃には閉じてしまうため、早起きをして訪れるのがおすすめです。
120種類の苔に覆われた美しい庭を持ち、世界文化遺産にも登録されている「西芳寺」。別名「苔寺」とも呼ばれています。僧の行基により開かれたと伝えられ、1200年以上の歴史を有しています。
苔が広がる庭園の面積は約35,000平方メートル。ほかにも敷地内には、黄金池や少庵堂、湘南亭など、様々な歴史ある建造物が立ち並んでいます。どの建物も森の中にひっそりと佇み、周囲を埋め尽くす苔や木々などと相まって、日本の和の雰囲気を感じ取ることができます。
参拝は事前予約制で、公式サイトもしくは往復はがきで受け付けています。入場を少人数に絞ることで、混み合う京都でも人混みを避けて観光できるのはおすすめポイントです。
毎年5月初旬から9月下旬まで、鴨川の景色を眺めながら外でお酒やお食事を楽しめると人気の「鴨川納涼床」。2023年には87店舗のお店が営業を行っていました。
鴨川納涼床を楽しめるお店は、上木屋町から下木屋町の合計4つのエリア。和食はもちろん、中華やフランス料理、イタリア料理を提供するお店も営業しています。
また、8月にはステージイベントや出店が集まる「鴨川納涼」と呼ばれるイベントも開催。提灯の明かりが灯り、夏の京都の夜を盛り上げます。
亀岡から嵐山まで全長16キロの川を、船頭さんが操る船に乗って下る「保津川下り」。
新保津大橋の手前から船に乗り込み、高低差2メートルの小鮎の滝、本を積んだ様な地層が見られる書物岩など、自然が作り出した造形美が並ぶ見どころあふれるコースが魅力です。途中流れが急なエリアもあり、ちょっとしたアトラクション気分も満喫できます。
一隻24名乗りで、平日は1日7本、土・日・祝日は定員になり次第出航します。夏休みなどの混み合うシーズンは、事前の予約がおすすめです。
京都駅から歩いて15分ほどでアクセスでき、梅小路公園の一角にあるのが「京都水族館」です。「近づくと、もっと好きになる。」をコンセプトに、動物やスタッフとのふれあいを大切にしている施設です。
館内は2階建てで構成され、1階には「京の海」と呼ばれる館内で最も大きな水槽を設置。500トンの水量を有し、京都近くの海に生息するマイワシに代表される50種類ほどの海洋生物を展示しています。2階には、バンドウイルカとスタッフたちで作り上げたイルカショーを楽しめる「イルカスタジアム」があります。屋根がついた屋外施設のため、プールの奥に広がる京都の自然豊かな四季折々の景色も見どころポイントです。
また、ほとんどのエリアが屋内に設置されているため、雨の日でも天候を気にすることなく楽しむことができます。
トロッコ嵐山駅から徒歩2分、嵐山観光の代表的なスポットが「竹林の小径」です。小径とは、狭い道のことを意味しています。
嵐山の竹林の小径は、約400メートルの道に数万本もの竹が植えられ、一度足を踏み入れると天に登るように生える竹が圧巻の光景を作り出しています。竹と竹の間からは太陽の光がスポットライトのように差し込み、竹の緑がより美しく輝きます。
普通に観光するのはもちろん、周辺では着物を貸し出すお店も多数営業中。着物に身を包んで竹林の小径を歩けば、京都の魅力をより一層感じることができます。写真撮影スポットとしてもおすすめです。
夏の京都旅行におすすめの観光スポットをご紹介しました。歴史ある街のため、他県では見ることのできない貴重な建造物やお祭りなどがあるのが京都の魅力の一つです。
歴史や文化的な背景を事前に理解しておくと、京都観光はより楽しめます。夏の京都旅行は混み合うスポットも多いため、早めの計画やホテル・交通の予約がおすすめです。
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タビックスナビ編集部