「航空祭なら旅っくす」を目指す添乗員の航空祭リポート『航空祭2024 in KOMATSU』編
~ともにこえよう石川~
はじめに
基地司令が交代したせいなのか今年から航空祭の名称がタイトルの様に変更となった小松航空祭ですが、まず最初に航空祭本番前日に地元石川県能登地方を襲った豪雨災害で犠牲となった方々に哀悼の意を表し、ご遺族の皆様にお悔やみ申し上げますと共に、被災された皆様方にお見舞い申し上げます。
又、地元での災害にもかかわらず航空祭を実施して下さった航空自衛隊小松基地関係者の皆様と地元関係機関の皆様に感謝申し上げます。
今年元日に能登地方を襲った能登地震からの復興を願い、同じ石川に基地を置く小松基地から元気を発信して「ともにこえよう石川」をスローガンに開催を企図されたことから、豪雨災害にも負けずに実施したいという関係者の皆様の地元を思う気持ちを受け止めて航空祭に参加いたしました。
全国の航空祭で迷ったら、小松基地航空祭へ行くべき理由
① 航空自衛隊の主力戦闘機F-15Jを擁する飛行隊2隊(各20機×2個飛行隊、40機)に加えて、模擬空戦でアグレッサーと言われる敵機役を担当する教導飛行群(10機)と3飛行隊の飛行展示が一度に見られるのは全国で小松基地だけです。
② そのアグレッサーには迷彩塗装が施されていて見るもの視覚的にも楽しませてくれます。こんなカラフルで特徴的なF-15Jを見られるのは小松基地だけです。
③ 小松基地は1969年に金沢市内で起きた戦闘機の墜落事故以来、地元との申し合わせで、東西どちらからでも滑走路を離陸後直ちに急旋回をして日本海に出る「小松ターン」と呼ばれる特殊な離陸方法がとられます。
そのため航空祭当日も離陸後、すぐにハイレートクライムするかそうでなければ、すぐに急旋回をして機体の背中を観客に見せてくれます。
④ 以上のようなF-15好きには本当に魅力たっぷりの小松基地ですが、今年303SQと306SQのF-35Aへの機種変換が発表されましたので、こんな「イーグル・パラダイス」が見られるのもあと数年となります。
『航空祭 in KOMATSU 2024』前日
今年3月ついに北陸新幹線が金沢から敦賀へ延伸され、大阪発の特急サンダーバード号が敦賀止まりとなり、小松駅にも新幹線で乗り込むこととなりました。せっかくのこの機会に「敦賀乗換」も初体験して小松駅へ。
小松駅から貸切バスをチャーターして向かった先は小松空港。航空祭前日は基地内へは招待客以外入場できないので、小松空港の展望デッキかR/W24エンドの「共生の丘」から見るしかないのです。
ところが前日からの雨で待てど暮らせど前日予行は始まらず、小松救難隊のUH-60Jが飛んだのみで、一度はエンジンスタートさせてアンチコの点滅が始まったブルーインパルスの列線も結局はフライトキャンセルになりました。
まだ「明日の本番がある」を自分自身に言い聞かせて金沢市内のホテルへ向かいました。
『航空祭 in KOMATSU 2024』当日
① 金沢駅から小松駅まで
昨年までの金沢駅5:10発「しらさぎ52号」名古屋行き乗車とは違い、今年は金沢駅6:00始発の北陸新幹線「つるぎ1号」で小松駅を目指します。
昨年まで約21分の区間を12分で駆け抜ける新幹線ってやぱっり偉大ですね。
でも小松駅への到着時刻は昨年より約40分遅くなるので駅前からのシャトルバスの列は昨年より後方に並ぶことに。
在来線区間を引き取った第3セクターのIRいしかわ鉄道は早朝4:45金沢駅発の臨時快速列車から運行を始めていて来年は金沢駅⇒小松駅のアクセスを再考したいと思います。
② 小松駅からシャトルバスで小松基地へ
天気予報は晴れマークなのだけれど、金沢駅前のホテル出発時に降っている雨は一向に止まず、シャトルバスの列に並んでいる間も雨が短時間の間に降ったり、やんだりを繰り返す、本当に落ち着かない状況でした。
雨が上がったのは小松基地に到着後、手荷物検査場への長い行列に並んでいる時。やっとの思いで格納庫エリアに到着した時にはオープニングパレードどころか303SQの飛行展示も終了している状態でした。
でも、先に書いた通り前日に発生した水害の為に、飛行内容は大幅に縮小されていて、 機動飛行は無し、航過飛行のみとさみしい内容だったので、撮影中心の参戦をあきらめて同行の添乗員たちと早速屋台で購入した焼きそばを格納庫内に確保した「私たちの基地」で食するといった「祭」を楽しみました。
③ それでもカメラを構えて撮影する添乗員
なかなかカメラを準備する気持ちになれず、格納庫内の「私たちの基地」からエプロンエリア」を眺めていると展示飛行を終えてエプロンエリアの駐機スポットへ戻ってきた303SQのイーグルの間を縫って突然離陸へ向けてタキシングを開始したのは小松救難隊のUH-60J。
救難要請による出動だそうでデモンストレーションではない本物の出動風景を目の当たりにして早速カメラを構えてシャッターを押している自分がいました。
ホットなUH-60Jの姿に気持ちを切り替えられたので、303SQの飛行展示(これもやはり航過飛行のみ)からエプロンエリアへ出てカメラを構えて撮影を開始。
来年の小松基地航空祭の募集用にも最低限は記録しておかないと商品ページが楽しくなくては申込して下さる皆様にも申し訳ないと思ってしまいます。
④ 70周年記念塗装機たちを記録
とりあえずのターゲットは、303SQと306SQの各隊に1機ずつ存在する航空自衛隊70周年記念塗装機で303SQは「北陸新幹線」W7系をイメージしたデザインで306SQ は「桜」をデザインした塗装。
ひねったり、高度な飛行テクニックを駆使したナイフエッジの飛行で素敵なデザインの背中を見ることはできなかったけれど、特に303SQの増槽に書かれた「ともにこえよう石川」のメッセージはしっかりと受け止めて記録したつもりです。
⑤ 今年のアグレスは「クリームソーダ」と「三色迷彩の新色機」の2機が飛行展示
アグレスの飛行展示も航過飛行のみだたのですが着陸前のコンバットブレイクをエプロンエリア上空で実施してくれたので直進するクリームソーダに対して左ブレイクする新色機のお腹を捉えることに成功した。
⑥ ブルーインパルスもローパス大会
震災に被災した方々を励ます意味でも必要だった今年の『航空祭 in KOMATSU』でのブルーインパルスの展示飛行。幸い天候は持ち直して無事飛行展示は実施されましたが、ブルーインパルスもアクロバット飛行は実施せず第5区分のローパス大会。
日頃は見ることの少ない様々な隊形での低空航過をご覧になって「ブルーインパルスが飛んだ」と喜び楽しまれた石川在住の観客の皆様が勇気をもらって元気になれたのなら今年の小松航空祭は「来てよかった」と思えます。
又来年に期待して「進路反転、帰途に就く」
添乗業務で2年連続、その前年も個人的に参戦して今年で3年連続参戦の小松の航空 祭ですが、毎年何かの話題で盛り上がれる航空祭であることは間違いありません。
果たして来年もブルーインパルスは来演してくれるのか、それは不明ですが人気の主力戦闘機F-15イーグルの聖地ともいえる小松基地の様子もF-35Aへの置き換えでここ数年で様変わりしてしまうのは間違いないことです。
あと何回303SQ“Fighting Doragon”「闘龍」や306SQ”Golden Eagles”「金鷲」や”Aggressor”「髑髏」が見られるのかが気になる以上、来年も小松行きは必須のようです。
番外編 添乗員お勧めの金沢グルメ
①昼食にお勧めの金沢名物「金沢カレー」
牛あばら肉を煮込んだ濃厚なルーにカツを乗せるスタイルの「金沢カレー」有名店は2つ。
1件目は小松にも店舗がある金沢カレーの元祖と言われる「チャンピオンカレー」で2件目は金沢駅内にも店舗があるゴリラの看板が印象的な「ゴーゴーカレー」。
どちらのお店も豊富なトッピングが用意されているので自分好みにアレンジすることも可能です。
②夕食にお勧めの金沢おでんの「黒百合」
梅貝やふかし、源助大根など加賀野菜など金沢ゆかりの具材を用いて、そのお店独自の伝統の出汁を使用するのが「金沢おでん」と定義されています。
金沢駅内に有ってその立地からもお勧めなのが「黒百合」。夕食時はいつも混みあっていますが、順番待ちを登録すれば、順番が近づくと携帯に知らせてきてくれるシステムですので利用しやすいお店です。
③航空祭を終えて金沢へ戻った時にお勧めの「8番らーめん」
1967年に国道8号線沿いに開店したことから名づけられた「8番らーめん」は何とい ってもその炒め野菜をたっぷりのせたらーめんの美味しさにつきます。
スープも味噌、塩、醤油、バター風味の中からお好みで選べるのも嬉しいですね。
早朝からの航空祭で疲れた体に野菜たっぷりの風味と温かいスープが体にしみわたります。
小松基地航空祭2024 Data
実施日時
2024年9月23日(月※祝日) 8:00~15:00
来場者数
約82,000人(主催者発表)
天候
曇/雨/晴 最高気温:25.7℃(15:00) 最低気温:18.7℃ 最大風速:9m
小松基地 航空祭2024で撮影した航空機の写真
所属基地 | 機体 |
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撮影日:2024/09/23 ※クリックで画像拡大します |
所属基地 | 機体 |
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撮影日:2024/09/23 ※クリックで画像拡大します |
所属基地 | 機体 |
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撮影日:2024/09/23 ※クリックで画像拡大します |
所属基地 | 機体 |
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撮影日:2024/09/23 ※クリックで画像拡大します |