夜空を彩る壮大な炎の祭典、ハマンの火祭り。韓国の伝統と情熱が凝縮されたこの火祭りは、とても神秘的で吸い込まれるような感動を与えてくれます。
本記事では、実際に足を運んだスタッフの体験を通して、火祭りの魅力や楽しみ方、旅行の計画に役立つ情報をご紹介します。
幻想的な炎の光景に魅了されたい方は必見です!
一年に一度のみの伝統イベントが、2024年は日本人限定の開催日を別途設け開催される、そんな話しを韓国観光公社さんから頂きました。
韓国旅行を担当していてもハマンという地名は初耳で、火祭りが行われているということも知りませんでした・・・。
インターネットで検索して見つけた写真には、夜空に舞い上がる無数の火の粉と炎に魅了された人々の表情がありました。
それが私と「咸安(ハマン)落火ノリ」(ハマンの火祭り)との出会いでした。
保存会の方が大切に守り続ける伝統的なこの祭りは韓国文化の奥深さを体感でき、みなさまにも是非一度は見て頂きたいです。
2024年に現場で直接見た際の興奮と感動は今でも鮮明に覚えています。火の熱と光、周囲に広がる独特の香り、そして時間を忘れ落ちる火の粉に心を奪われる人々。
五感すべてで楽しめる体験だからこそ、単なる観光以上の思い出になるはずです。
韓国の伝統文化に興味がある方、写真撮影が趣味の方、そして何より「普通とは違う旅」を求めている方に、ぜひ知っていただきたい魅力が詰まっています。
韓国の数ある伝統行事の中でも特に視覚的インパクトが強く、外国人観光客からも人気を集めている「咸安(ハマン)落火ノリ」(ハマンの火祭り)。
この祭りは単なる観光イベントではなく、韓国の歴史と文化が色濃く反映された貴重な行事です。火を通じて願いを天に届け、新たな幸運を呼び込む—そんな人々の祈りと情熱が形になった祭典です。
「咸安(ハマン)落火ノリ」(진해함안불꽃축제)は、毎年旧正月の満月の夜(通常2月頃)に、韓国慶尚南道のハマン郡で開催されます。
歴史は古く、三国時代(紀元前57年~668年)にまで遡ると言われています。
開催場所はハマン郡立公園が中心で、メインイベントは夜に行われますが、日中から様々な伝統文化体験が楽しめます。
祭りの規模は年々拡大し、現在では約3日間にわたって開催され、国内外から10万人以上の観光客が訪れる一大イベントとなっています。
現地の人々にとっては単なる観光行事ではなく、コミュニティの絆を強める大切な文化的行事でもあります。
「咸安(ハマン)落火ノリ」(ハマンの火祭り)は単に美しい光景を楽しむためのものではなく、深い意味を持っています。
この祭りは「邪気払い」と「豊作祈願」の二つの大きな目的を持っています。
古来より韓国では、火には浄化の力があると信じられてきました。冬の終わりに大きな火を焚くことで、前年の不運や悪霊を焼き払い、新年の幸運を招くとされています。
また、火の灰が高く舞い上がるほど、その年の作物がよく実ると言われ、農業が盛んだった地域の人々にとって特に重要な行事でした。
火を囲んで人々が一堂に会する光景は、「共に困難を乗り越え、幸せを分かち合う」という韓国の共同体精神の象徴でもあります。
現代でも、参加者たちは各自の願い事を書いた紙を火に投げ入れ、その願いが天に届くことを祈ります。
韓国の冬の風物詩、「咸安(ハマン)落火ノリ」(ハマンの火祭り)。2024年10月30(水)、韓国の慶尚南道、咸安(ハマン)にて、地方伝統の火祭り「 咸安(ハマン)落火ノリ JAPAN DAY」が 開催されました。
視察も兼ねて実際に見学をしてみると、写真や動画では伝わらない独特の雰囲気と感動に包まれます。
この章では、私が実際に体験した火祭りの様子をお伝えします。祭りの準備や、当日1時間以上かけ静かに落ちる火の粉、今までにない経験が貴重な思い出となりました。
今回ハマンへは成田空港から大邱へ入り、そこからバスにてかいました。
日本人限定開催ということもあり、道も混んでおらず快適な移動となりました。
途中、咸安末伊山古墳群を見学させて頂き、古墳は日本以外にもあるんだな、と良い勉強になりました。
会場に到着すると、保存会の方々に火薬棒の作り方を教わりました。
今回は規模を縮小しての日本人限定開催だというのに、それでもとても情熱をこめて教えてくれているということがビンビンと伝わってきました。
細かくした木炭のみで作られる火薬が本当に長い時間をかけて燃え落ちるのだろうか?という心配も同時に沸いてきました。
会場の入り口では、夜の肌寒さを和らげるために温かいマッコリを振る舞う準備が進んでいました。また、会場内で転んだりしないよう現地スタッフが入念にチェックを繰り返しています。
暗くなり、いよいよ祭りのメインイベント。会場の照明が落とされ、いよいよ火祭りのスタートです。保存会の方が小さな船に乗り、火薬棒一つ一つに点火を始めていきます。
韓国の伝統音楽や、日本で馴染みの楽曲と落ちる火の粉の競演は圧巻の一言です。静かに落ちる火の粉ですが、時に激しい刺激を与えられブワッっと沢山の火の粉が一度に舞うこともあります。
その時は観客席から大きな歓声があがり、そしてまた静かな時間へと入っていきます。
池の近くで出来るだけ火の粉を間近で見たいという方は、目を守るためのゴーグルが無料貸し出しされます。
祭りの魅力は炎の美しさだけではありません。
私が特に心に残っているのは、そこで出会った人々との交流です。火薬棒を作る際、保存会メンバーのお爺さん方は私たちが日本人であることなど気にせずに、強い熱量をもって韓国語で説明してくれます。
ただ不思議と何を伝えたいのか、みんなわかっていたように思います。
古墳を見て回っている時も、現地の方が気持ちのこもった説明をしてくれます。
火祭りはもちろん、現地の方々の伝えたいという熱量もまた日本でデスクワークをしている私にとっては、非日常でした。
火祭りを最大限に楽しむためには観覧位置がとても重要となりますが、鑑賞ツアーに参画している各旅行会社が、祭りを十分に堪能できるよう段取りをしてくれているので安心です。
また、日本人限定(2025年も10月16日に予定されています)開催ということもあり、椅子に座ったり池にかかる橋を渡ったりしながら、ゆっくりと火祭りを堪能できます。
港町「釜山」を火祭り鑑賞の拠点にすることが多く、今年の鑑賞ツアーも同様に釜山宿泊となります。
火祭りをより楽しむための持ち物をいくつかご紹介します。まず、防寒対策は必須です。10月とはいえ、火祭りの時間帯は肌寒くなる可能性があります。
また雨天決行のお祭りになりますので、雨合羽をカバンに忍ばせておきましょう。
釜山からは2時間弱のバス移動となりますので、スマートフォンなどの電池が切れたときのために、予備バッテリーを持参しましょう。
祭りを安全に楽しむためのマナーや注意点も押さえておきましょう。
まず、火祭りということもあり、火の近くに行く際は安全に十分注意する必要があります。特に風の強い日は火の粉が飛びやすいので注意しましょう。
また、韓国の祭りでは地元の方々の信仰や伝統を尊重することが大切です。日本人限定開催とはなりますが、静かに落ちる火を眺めましょう。
煙で目や喉が刺激されることがあるのでマスクを持参したり、貸出のゴーグルを使用しましょう。
トイレは会場内に仮設されていますが、混雑するため事前に済ませておくことをおすすめします。
言葉が通じなくても、笑顔と簡単な韓国語の挨拶(「アンニョンハセヨ」など)を覚えておくと、地元の方々との交流がより一層楽しくなります。
今年、2025年も10月16日に日本人限定開催が予定されていますが、個人旅行での参加はできません。
「 咸安(ハマン)落火ノリ JAPAN DAY」に参画している旅行会社主催のツアーでのみ参加可能となります。
「咸安(ハマン)落火ノリ」(ハマンの火祭り)を中心とした4日間のモデルプランをご提案します。
「咸安(ハマン)落火ノリ」(ハマンの火祭り)は単なる観光イベントを超えた、韓国の心と魂に触れる貴重な文化体験です。
感動的で神秘的な火祭り(落火ノリ)を是非、現地で直接体験してみましょう!何度も韓国へ行っている人でも、感動必至のイベントです。
この祭りでは火の持つ神秘的な力を再認識できます。古来より人々が火に託してきた願いや祈り、そして共同体の絆を現代に伝える貴重な機会となっています。
韓国旅行を計画している方、特に「定番観光地以外の体験」を求めている方には、ぜひ「咸安(ハマン)落火ノリ」(ハマンの火祭り)を推奨します。
定番のソウルだけではない韓国の魅力をきっと感じられるはずです。今年(2025年)の「 咸安(ハマン)落火ノリ JAPAN DAY」は10月16日に開催予定となります。
雨天決行のお祭りなので、天候を心配せずに参加可能です。
最後に、読者の皆さんへのメッセージです。この記事を通じて、少しでも「咸安(ハマン)落火ノリ」(ハマンの火祭り)の魅力が伝わったでしょうか?百聞は一見にしかず。
実際に体験してみたいと思った方へ、旅っくすでは5月末頃に「咸安(ハマン)落火ノリ」(ハマンの火祭り)参加のツアーを発売予定!
今回の記事を読んで興味がわいた方、ぜひ旅っくすホームページでチェックしてみてください。
タビックスナビ編集部