四国の北西部に位置する愛媛県。県庁所在地の松山には、日本最古の名湯・道後温泉や松山城など、一度は訪れてみたい観光地が沢山あります。夏目漱石の『坊っちゃん』、司馬遼太郎の『坂の上の雲』といった小説の舞台にもなっており、文学や芸術はもちろん、歴史やグルメなども楽しむことができます。そんな魅力あふれる愛媛・松山のおすすめ観光スポットを11か所ピックアップ!松山城・道後温泉・松山市外の3エリアに分けてご紹介していきます。
目次
■ 〈四国〉愛媛の松山ってどんなところ?
■ 愛媛・松山のおすすめ観光地
▼ 松山城エリア
・松山城
・坂の上の雲ミュージアム
・萬翠荘
▼ 道後温泉エリア
・道後温泉本館
・道後温泉別館 飛鳥乃湯泉
・道後ハイカラ通り(道後商店街)
・石手寺
▼ 松山市外エリア(東温市・砥部町)
・坊っちゃん劇場
・母恵夢スイーツパーク
・ハタダできたてお菓子館
・砥部焼伝統産業会館
愛媛の県庁所在地・松山市は穏やかな瀬戸内海に面しており、温暖な気候であるのが特徴。降水量が比較的少なく積雪もほぼ無いため、一年を通して快適に過ごすことができます。
玄関口としては、主要都市からの飛行機が発着する「松山空港」、岡山と愛媛を結ぶ特急しおかぜが到着するJR「松山駅」など。広島や福岡からはフェリーなどの船も運航しており「松山観光港」に到着します。また、瀬戸内しまなみ海道や瀬戸大橋、明石海峡大橋・大鳴門橋を経由して、車で訪れることも可能です。
市内観光の移動手段としては、レンタカーやタクシーはもちろん、主要観光地の最寄り駅に停車する伊予鉄の市内電車(路面電車)も便利です。
初代藩主・加藤嘉明が、1602年から約四半世紀もの歳月をかけて築城した「松山城」。現存12天守(※1)の一つで、天守を含む21棟が重要文化財に指定されています。標高132mの勝山に位置している城まで歩いていくことも可能ですが、山麓から8合目付近まで行くことができるロープウェイやリフトもオススメ!山を上がっていきながら、周辺の景色を楽しむことができます。
(※1)現存12天守とは…江戸時代までに建造され、現在まで残っている天守のこと。
天守では貴重な資料や武具が展示されているほか、最上階からは松山市内や瀬戸内海を360度眺めることができます。そして、山麓には『松山ロープウェー商店街』があり、飲食店や土産物店が立ち並んでいます。
テレビドラマ化もされた、司馬遼太郎の小説『坂の上の雲』。市内電車の大街道からもほど近い場所にある「坂の上の雲ミュージアム」では、作品の主人公である秋山兄弟や正岡子規に関する展示を見ることができます。建物は建築家・安藤忠雄氏が設計しており、『坂の上の雲』をイメージした空間も見どころポイントの一つです。
旧松山藩主の子孫・久松定謨伯爵が別邸として大正11年(1922年)に建てた、フランス・ルネッサンス風の洋館。当時最高の社交場で、皇族方も松山訪問の際には立ち寄られていたとのこと。愛媛県で最も古い鉄筋コンクリートの建物で、2011年には本館と管理人舎の2棟が国の重要文化財に指定されています。建物内部では、美しいシャンデリアやステンドグラス、絵画などを目にすることができます。
日本書紀や古事記にも登場する道後温泉。かつて聖徳太子も訪れたと伝えられており、3000年もの歴史を持つ日本最古の名湯です。そのシンボルともいえるのが、現役の公衆浴場として1994年に全国で初めて重要文化財に指定された「道後温泉本館」。明治27年(1894年)に改築された木造三層楼の建物が印象的で、夜になると赤色に光る『振鷺閣』からは刻太鼓の音を1日3回(6時・12時・18時)耳にすることができます。
浴室は「神の湯」と「霊の湯」の2種類、浴衣姿でお茶とお菓子の接待を受けられる休憩室は3種類あります。また、日本で唯一の皇室専用浴室『又新殿』の見学も可能(要事前予約)。御居間や玉座の間、御湯殿など、ガイドの説明を聞きながら豪華絢爛な空間を見ることができます。
道後温泉本館から徒歩約3分の場所にある「道後温泉別館 飛鳥乃湯泉」。2017年にオープンした日帰り入浴施設で、建物は飛鳥時代をテーマにしています。大浴場には、本館と同様に砥部焼の陶板壁画が。道後温泉にまつわる和歌の風景を表現しており、30分ごとにプロジェクションマッピングも実施されます。また、本館にはない露天風呂があるのも特徴の一つです。コースによっては、入浴後に休憩室を利用することが可能。約60畳の大広間と、道後の伝説を表現した5つの個室休憩室があり、お茶やお菓子を頂きながらゆったりと過ごすことができます。
そして、飛鳥乃湯泉で高い人気を誇るのが、本館の皇室専用浴室・又新殿を再現した特別浴室(要事前予約)。かつて高い身分の人が入浴時に身に着けた『湯帳』を着て入浴することができ、専用の休憩室も付いています。
道後温泉駅と道後温泉本館を結ぶL字形の商店街。愛媛名物・みかんのスイーツやコロッケなどの食べ歩き、雑貨店などでのお買い物、鯛などの料理を堪能できる飲食店が立ち並び、多くの観光客で賑わいます。
道後温泉駅すぐの場所には「坊っちゃんカラクリ時計」があり、道後観光の定番スポットとなっています。8時~22時の1時間ごと(※2)に、小説『坊っちゃん』の登場人物が音楽と共に現れます。
(※2)土日祝、3・4・8・11月、年末年始(12/28~1/5)、GW(5/1~5/5)は30分間隔
四国八十八ヶ所霊場の第51番札所で、遍路の元祖とされる衛門三郎ゆかりの寺。国宝の仁王門や、重要文化財で高さ約24mの三重塔など、境内には見どころが沢山。詞梨帝母天堂の石は持ち帰ると子宝に恵まれると言われているほか、四国遍路88札所全てを訪れたのと同じご利益を期待できるお砂撫で、長さ約160mのマントラ洞窟(100円)などもあります。
東温市にある「坊っちゃん劇場」では、四国や瀬戸内の歴史・伝統文化・偉人を題材にしたミュージカルを上演。自主制作の作品を1年間上演しているのは、日本で唯一ここだけです。また、劇場のあるレスパスシティは複合レジャー施設になっており、西日本最大級の野天風呂を楽しめる「見奈良天然温泉 利楽」「くつろぎの宿 樹楽」や産直市場などがあります。
愛媛を代表する人気のお菓子『母恵夢』。東温市にある「母恵夢スイーツパーク」では、工場の窓越しに製造過程を見学することができます。直売店では豊富な品揃えの母恵夢が販売されているほか、スイーツパーク限定の焼きたて生母恵夢や、焼きモンブランをその場で味わうことも可能!愛媛ならではの“蛇口からみかんジュース”も体験することができます。屋外には足湯スペースもあり、家族みんなで楽しむことができるスポットです。
愛媛銘菓の栗タルトをはじめとする、様々なお菓子を販売するハタダの最大店舗。「ハタダ栗タルト道場」では、既に焼きあがったタルト生地に、刻んだ栗入りの柚子餡を塗り広げて巻いていく体験ができます。完成した栗タルトは、名前などを自由に書き込むことができる専用箱に入れて持ち帰ることが可能。子供から大人まで楽しむことができ、旅の思い出になること間違いなしです。
「砥部焼」の産地として知られる砥部町。江戸時代から作られるようになった砥部焼の歴史的資料や、実際の作品を見ることができます。2階では企画展が開催されるほか、1階では砥部焼のお皿やコップなどを購入することができます。建物の入り口には、国連本部に寄贈された、砥部焼で出来た巨大な地球儀の姉妹品も展示されています。
愛媛・松山のおすすめ観光スポットをご紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。歴史や温泉のほか、博物館などで“文学のまち”を堪能したり、お遍路体験をしたり、ご当地グルメを味わってみたり…、松山観光には沢山の楽しみ方があります。市内はもちろん、少し足を延ばして東温市や砥部町といった周辺エリアを訪れてみるのもオススメです。
比較的温暖な気候のため、一年を通して楽しむことができる松山エリア。この機会に是非旅をしてみてはいかがでしょうか。
▼ 今回ご紹介した全ての観光地をマップで確認!
※2023年11月15日時点での情報です。お出かけの際には、最新情報などをご確認ください。
タビックスナビ編集部